春の風物詩として真っ先にイメージできるのは、美しい桜の花ではないでしょうか。しかし、その美しい風景を目の当たりにする直前には、あの忌まわしい花粉の試練を乗り越えなくてはなりません。花粉対策はマスクや専用マスクで行えますが、実は、食品の中にも、花粉症対策に役立つ種類があるのです。
花粉症対策に役立つ食品はこれ!
それでは早速、花粉症対策に役立つ食品をご紹介していきますが、こちらでご紹介する食品を摂ったとしても、それが花粉症の完治につながるものではありません。
花粉症対策としてご紹介する食品を摂るなら、あくまでも「花粉症の軽減に役立つ可能性がある」と捉えておいてくださいね。
発酵食品
発酵食品には、ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬物、納豆、チーズなどがあり、これらに含まれる乳酸菌には腸内環境を整える働きがあるほか、花粉症の対策にも役立つといわれているのです。
また、乳酸菌で腸内環境が整うと、腸内に存在する免疫細胞が活性化し、アレルギー反応の原因になるヒスタミンという物質の発生率を低下させるともいわれています。
最近では、各食品メーカーでの研究が進み、花粉症の予防に役立つ種類の乳酸菌配合食品も販売されるようになりました。
ヨーグルトなどの食品は日常的に食事に取り入れやすいですが、食品でより高い花粉症対策をしたいなら、花粉症の予防に役立つ種類の乳酸菌配合食品を選んで摂ってみても良いでしょう。
食物繊維
食物繊維が腸内に到達すると、腸内の善玉菌の餌になり、腸内環境の改善に役立つといわれています。
こうして善玉菌の働きが優勢になると、花粉の吸収を抑制するIgA抗体の増加に繋がり、これが花粉症の症状の軽減につながるのです。
食物繊維の含有量が多い食品は以下でご紹介しておきますので、ぜひ積極的に摂ることを心がけてみましょう。
- 玄米、胚芽米
- 豆類
- イモ類
- 根菜、青菜類
- 柑橘類
- キノコ類
- 海藻類
これらの食品は一度に大量に摂るのではなく、少量でもなるべく毎日摂ることを心がけましょう。
青魚
魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は認知症予防の成分として知られていますが、実は免疫機能の向上にも役立つことがわかっています。
そして、これらを食事から摂ることで免疫機能が向上すれば、花粉症になりにくい体質を目指すことができるといわれているのです。
また、アマニ油やエゴマ油は体内でEPAやDHAに変換されやすいという特徴がありますので、青魚が苦手な方は、これらの植物油を摂るというのもひとつの方法です。
ただし、これらの植物油は空気に触れると酸化しやすいため、開封したらなるべく早めに使い切ってくださいね。
チョコレート
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールという成分には抗アレルギー作用があるといわれています。
ある研究によると、チョコレートを摂った人では、チョコレートを摂らなかった人と比較した場合に、アレルギー原因となるヒスタミンの放出が抑制されたのだそうです。
つまり、チョコレートは花粉症対策に役立つ食品だということですね。
甜茶(てんちゃ)
甜茶は数種類に分類されていますが、日本国内に流通している種類で最も多いのは、バラ科キイチゴ属の植物を原材料とした種類です。
甜茶とアレルギーの関係は古くから研究されており、実際に抗アレルギー作用があることがわかっています。
甜茶は甘くて味に癖がありますが、慣れてしまうえばそれほど飲みにくいとは感じなくなるでしょう。
甜茶はドラッグストアやインターネットショッピングサイトなどで入手できますので、気になる方は試してみてくださいね。
花粉症を助長する食品があるって本当!?
上記では、花粉症対策に役立つ食品をご紹介してきましたが、反対に花粉症を助長させる可能性がある食品もあります。
こちらでご紹介する食品は、どれも私たちの身近にあるものですので、なるべく摂りすぎないように注意しましょう。
脂質含有量が多い食品
肉には良質な動物性たんぱく質が多く含まれているため、適度に摂ることが健康向上に役立つといわれています。
しかし、バラ肉など脂質含有量が多い肉を摂る機会が多い場合では、その食生活によって腸内の悪玉菌が活性化し、花粉症に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
バラ肉を摂ってはいけないということではなく、摂りすぎると腸内環境の悪化につながるということですので、1回の食事で摂りすぎない、毎日摂らないなどの工夫を行ってみてください。
なお、花粉症の期間はバラ肉を避けて赤身肉に変えるなどの方法もおすすめです。
アルコール類
アルコールが体内に入ると、その成分を分解する際には脱水素酵素・アセトアルデヒドが生成されます。
アルコールの摂取で起こる頭痛や低血糖などはこの酵素の働きによるものですが、実は、この酵素はアレルギー症状を悪化させる可能性があるといわれているのです。
花粉症だからといって、絶対にアルコールを摂ってはいけないということではありませんが、アルコールの摂取で花粉症が悪化するリスクがあるということは頭に入れておくべきでしょう。
まとめ
今回は、花粉症対策に役立つ食品、悪化させる可能性がある食品をご紹介してきました。
花粉症対策に役立つ食品は、どれもいつもの食卓でお馴染で比較的摂りやすいと考えられますので、できるだけ毎日摂ることを心がけてみましょう。
反対に、脂質含有量が多い食品やアルコール類は、花粉症を助長させる可能性がありますので、摂るならほどほどに、過剰摂取にはくれぐれも注意してくださいね。